【愛着スタイル】3つ愛情タイプの特徴と克服方法

恋愛において「恋人とどんな時でもそばにいたい人」「恋人を心から信頼することができない人」「恋人との関係性を良好に保てる人」など考え方や行動が人によって大きく違っています。このような違いは、数多くの研究で立証されている「愛着スタイル」によって付き合い方が大きく変わってくるのです。

 

自分や相手の愛着スタイルを知ることで、どうすれば上手に付き合うことができるのか分かります。

 

3つの愛着スタイルの特徴

愛着スタイルは、大きく分けて「不安型」「回避型」「安定型」の3つに分けることができます。必ずしも一つのみの「型」を持っているわけではありませんが、それぞれの特徴から自分の優位の愛着スタイルを知ることができます。

 

不安型

  • 恋人が自分のことを好きじゃないのかもと不安になりやすい
  • 恋人と常に一緒にいたい
  • 恋人の反応一つ一つに敏感になってしまう

 

不安型の人は、恋人との関係性に不安になりやすく、否定的な考えがつきまといやすい傾向があります。周囲に気を使うことができるのですが、相手の反応に敏感ですぐに顔色を伺ってしまい他人思考になってしまいやすいです。

愛に飢えていることからも、恋人が嫉妬するようにわざと行動したり、自分が嫌われてしまったと感じたら、自分を守るために浮気相手を探したりと行動が不安定になりがちです。

 

回避型

  • 恋人との距離感は一定を保ちたい
  • 恋人に弱音や本音を伝えられない
  • 恋人との喧嘩では距離を置き逃げる

 

回避型の人は、恋人とも一線を越えさせないように一定の距離感を保ち、深い関係性を築きにくいです。そのため、恋人に対しても助けを求めたりすることなく、悩みを話すことも苦手です。

対人関係においても、距離感が近くなりすぎることを避けて、なるべく距離を遠ざけたい行動を取ります。その分、他人に依存することなく自立した関係性を築くことができます。

 

安定型

  • 恋人と一緒に支え合っていきたい
  • 恋人の事を信頼している
  • 恋人に過剰に干渉したり距離を置いたりしない

 

安定型の人は、恋人と親密な関係性を築くことが得意で安定した恋愛を送りやすいです。2人の距離が近づく事で窮屈に感じたりしませんし、距離が少し離れていても相手を信頼できるので不安にもなりにくいです。

精神的に安定している人が多く、衝動的な行動を起こしたり、メンタルが急に不安定になったりしないため、恋人含め人間関係全般において構築が得意です。恋人との衝突でもポジティブに話し合うことができ前向きに問題解決に臨むことができます。

 

恋愛スタイルを決定する要因

愛着スタイルは、恋人との関係性だけでなく、人付き合い全般に該当するので、愛着スタイルは生活にに幅広く影響しているんですね。愛着スタイルは、生きていて変化をしていくこともありますが、「幼い頃の両親との関係性」によって愛着スタイルは形付けられていきます。

 

カリフォルニア大学(フィリップ・シェーバー教授)の研究で、幼少期に両親とどのような関係性だったかで愛着スタイルが決められ、その後数十年が経っても大きな影響を与えることがわかりました。愛着スタイルの研究は数多く行われており、「父」よりも「母(母親的役割)」との関係性の方が本能的に影響を与えやすいです。

 

安定型

 

母親が子供に愛を注ぎ、温かい態度で接することで子供は守ってもらっている実感を持つことができるようになり「安定型」へと決定していきます。過度に母親に依存しなくても大丈夫ですし、母親から完全に自立をしなくても大丈夫なので、精神的にも安定しやすいのです。

 

不安型

母親が子供に冷たく接したり、温かい態度だったりと愛情が不安定だったりすると、子供は常に母親の顔色を伺ったり精神的に不安定になり「不安型」へと決定していきます。母親から冷たい態度で突き放される事を怖がり、愛情欲しさに過剰な態度で接したりと、依存心も強くなり適切な人間関係を維持することが難しくなってしまうのです。

 

回避型

母親のように子供に愛情を注ぐ役割の人がいない、子供に対してあまり気にかけることがないと子供は愛情を受け取ることを諦め、人と深く関わろうとしなくなり距離を取ろうとする「回避型」へと決定していきます。人からの愛情をあまり知らないため、誰かに助けを求めたり頼る発想が生まれなくなってしまいます。

 

また、愛情が貰えなかったからこそ、他の人の愛に飢え「不安型」になる場合もあります。

 

母親の育児態度によって「安定型」になったり不安型や回避型である「不安定型」が決定つけられます。ただ、住む場所、接する相手によっても愛着スタイルが変わってくるデータもありますし、愛着スタイルが本来「不安型」だとしても、意識的に「安定型」の行動をとることもできますので、意識して行動することは大切です。

 

愛着スタイルを知るメリット3選

愛着スタイルは人それぞれですが、自信の愛着スタイルを知ることができれば、恋愛や人付き合いに大きなメリットをもたらすのです。

 

自分の行動を見直せる

愛着スタイルを意識しなければ、自身の行動は無意識的なので考えることが難しいです。ですが、自分自身の恋愛スタイルを客観的に見直すことで意図的に行動を変えることもできるのです。

例えば、

  • 恋人を疑ってしまうのは「不安型」だからもっと信頼をするよう意識する
  • 恋人とすぐに距離をとってしまうのは「回避型」だから親密になれるよう意識する

このように、自分の愛着タイプを理解すると、どうしてその行動をとってしまうのか理解できるので問題点に向き合い改善を意識することができます。

 

相手の行動を理解できる

愛着スタイルを理解できれば、パートナーの行動や発言にも理解ができるようになります。自分と考え方が違うと「どうしてなんだろう?」と理解ができないのですが、愛着スタイルから考えることで違った考え方を持つ人に対して理解がしやすくなります。

例えば、

  • こんなに頻繁に連絡してきて、いつでも一緒に居たいのは恋人が「不安型」だから。安心できるように愛情をしっかりと伝えるように意識しよう
  • 弱音や本音を話してくれないのは「回避型」だから。無理に聞き出そうとするのではなく、ゆっくりでもいいから距離を縮めていけるように意識しよう

このように、相手の事を理解できないから「自分とは違う人間」としないで、相手のことを理解して、パートナーと優しく接することができます。

 

子供に良い影響

愛着スタイルは、親子で似やすくなることが分かっています。不安定型の親は、子供に対しても育児での態度が無意識的に不安定になり、子供と距離を置こうとしたり、急に強い愛情を注いだりと不安定になりやすいです。すると子供も「回避型」や「不安型」となってしまう可能性が高くなります。

 

自分だけでなく、未来の子供の将来性まで影響してくるので、愛着スタイルを理解して子供に接することができるので、問題がある部分を改善することが大切ですね。

 

愛着スタイルの相性診断

「不安型」+「不安型」のカップル

愛着スタイルが不安型同士の人は、引き寄せ合う傾向があり恋愛関係に発展しやすいです。2人の関係性は親密になりやすい反面、メンタル的にマイナスの影響があるような共依存となってしまう可能性もあるので注意が必要です。

 

「安定型」+「不安型」のカップル

安定型が不安型に合わせる形で上手に付き合うことができます。トロント大学の研究で、「安定型」+「不安型」のカップルは「不安型」同士のカップルよりもケンカが少なく、長期間付き合っていることが分かりました。

不安型で距離を縮めすぎたとしても安定型は上手に対応してくれますし、日々の積み重ねで不安型の不安の悩みも解消していくことができます。

 

「不安型」+「回避型」のカップル

不安型と回避型の2人は、複数の研究で相性が最悪だとされています。不安型の人は常に相手により近づこうとし、回避型の人は常に逃げようとしてしまうので、2人にとって丁度良い関係性を築くことがかなり難しいのです。

しかし、この相性は恋人になりやすい研究データもあり、片方が近づき片方が離す特徴から感情の揺れ幅が発生するので愛情と錯覚しやすいのです。

 

「回避型」×「回避型」のカップル

愛着スタイルが回避型同士の人は、恋愛関係にする可能性は少ないです。恋愛関係に発展したら、それぞれ自立した関係性を築きやすいですのですが、互いに悩みやSOSを相談する事がないため、支え合うことが難しく別れやすいです。

 

「回避型」×「安定型」のカップル

安定型が回避型に合わせる形で上手に付き合うことができます。回避型が距離を取ろうとしても、安定型が前向きに受け入れてくれます。回避型が徐々に距離を縮めていく努力をする事で2人の関係性は良好に進みます。

 

「安定型」×「安定型」のカップル

愛着スタイルの研究で最も相性がよく長続きするタイプ同士になります。互いに前向きに話し合い、自分の気持ちを素直に表現し意思疎通もできるので、精神的にも安定した付き合いができます。

 

愛着スタイル相性・比較ランキング

愛着比較表

愛着スタイル   

安定型

回避型

不安型

安定型

回避型

✖️

不安型

✖️

 

 

愛着ランキング

1位:「安定型×安定型」

2位:「安定型×不安型」「安定型×回避型」

3位:「不安型×不安型」「回避型×回避型」

4位:「不安型×回避型」

 

愛着スタイルでの最も相性が良いのが「安定型」×「安定型」になります。研究結果から相性が最悪なのが「回避型」×「不安型」になります。

 

安定型の人は、不安型・回避型の相手と付き合った時に相手まで安定型に変えることができるので、「安定型」の人が片方にでも含まれていることで恋愛を上手に進めてくれる傾向があります。

 

不安型の人の特徴4選

新婚で浮気しやすい

フロリダ州立大学(ラシェル教授)の研究で、4年の間、207組の新婚夫婦を対象に調査した結果、愛着スタイル「不安型」を持つ人は新婚でも浮気をしやすい事がわかりました。不安型の人は、他の愛着スタイルと比較して2倍浮気しやすく、新婚でも相手からの愛情が無くなってしまっていないか不安になりやすい傾向があるんですね。

 

勘違いを起こしやすい

ユニオン大学の研究で、男性191人を対象に女性と偶然目があったて微笑みかけられた時にどのように思うのか調査したところ、不安型ほど「自分に興味があるのかも」「自分の事を好きだと思う」と恋愛関係においてポジティブな期待を抱くことがわかりました。

 

性行為が積極的

性行為と愛着スタイルの関連性を調査した研究で、「不安型」ほど性行為に積極的であることがわかりました。性行為を恋人と一緒にいるための手段と考えて、積極的なスキンシップを行うんですね。不安型の人ほど、気分じゃなくても誘いに応じてくれます。

 

マッチングサービスを使う

愛着スタイルとマッチングサービスの関連についての研究で、不安型の人ほど、恋人がいてもマッチングサービスを使い続ける傾向があることがわかりました。浮気をしたいから他の人を探している人よりも、恋人からの愛情に不安がある時に、精神的な安定のために繋がりからマッチングサービスを求める傾向があります。

 

不安型の克服方法4選

興味の分散

不安型の場合には、パートナーに自分で満たせない愛情を過剰に求めてしまう傾向があり、依存度合いも強くなってしまいます。なので、恋人に依存してしまいやすい人ほど、自分一人で楽しむことができること、熱中できる何かを見つけることが大事になります。

 

ポジティブ思考

恋人との関係性もネガティブな思考パターンになりやすいので、ポジティブに考えるような癖をつけることで不安型がしてしまいがちな行動を少しづつでも変えていくことができます。

 

不安型の自覚

不安型であることの自覚をすることで、感情だけに振り回されることなく自分の特性を理解した上での行動ができるようになるので、第一に不安型だった場合には、自覚することが大切ですね。

 

回避型の人の特徴6選

人と親密になるのが苦手

回避型の人は、他人と親密な関係性になることを嫌い距離を取る傾向があります。しかし、回避型の人が皆んな親密な関係になりたくないわけではありません。親密になりたい気持ちはあるけど、無意識的に「近づくと危険」といったセンサーが発動してしまうため、誰かと親密になろうとすると不安に襲われ、回避をしてしまう人もいるのです。

 

仲良くなりたいけど、無意識的に距離を空けてしまうジレンマにより、苦しめられてしまうことがあります。

 

幸福度が低い

回避型の人は、誰かに頼ったりする事なく自分で全てを解決しようとするので、誰かに頼っている人、誰かに関心を求めている人を見ると「自分は自立してしっかりとした人だ」と優越感を感じる人もいます。

 

自立することは大切なことですが、誰かと適度に頼り合い、関係性を深めることは幸福度にポジティブに影響していきます。研究でも明らかにされていますが、幸福度の決定的な要因は人間関係性に決まるのです。

 

なので回避型で他人に一切依存することなく、自立することは幸せを感じにくい生き方になってしまう可能性があります。

 

自然消滅する

恋人と関係性が悪くなったり、揉め事があれば話し合うことを一切せず、距離を置いたり、会わないようにして避けるような回避型の人は、別れる時にも、連絡をあまり取らないようにして自然消滅するように仕向ける傾向があります。

 

中には、音信不通で連絡を一切取らずに破局をしようとする人もいます。間違いを認めず自分が正しいと常に思っており、争い事から常に逃げの姿勢をとっている人とは、自然消滅したり音信不通で別れてしまう可能性があります。

 

簡単に別れる

恋人と話し合いの中で悩みに悩んだ末に「私たち別れた方がいいのかな?」の様に聞いた時に「そうだね」と冷静で簡単に別れを受け入れる人は回避型である傾向があります。

 

ネバダ大学リノ校の研究で、愛着スタイルが「回避型」だと別れに対し冷淡な態度を示すことが分かりました。回避型だと、恋人と別れの兆候があれば心身共になるべく相手との距離を空けて、いつでも別れる事ができる受け入れ体制を取るんですね。

 

好意に気が付きにくい

回避型の人は、誰かからの好意・脈アリサインに気が付きにくい傾向があります。気があるような行為をされても「誰にでもしている可能性があるし、勘違いをしてはいけない」と思いますし、告白されても「罰ゲームか何かでは」と受け取りやすいです。

 

良く言えば「慎重」ですが、悪く言えば「疑い深い」ので回避型の人は好意に気が付きにくいです。

 

性行為が消極的

回避型の人は、性行為に対して積極性が低い事がわかっています。性欲が高いことで自分自身の欲を満たすことに対しては積極的な回避型もいますが、親密な関係を嫌うため心が通った性行為をすることで近づきすぎることを避けます。

 

恋人との性行為でも「愛し愛される」為よりも「恋人だから」「性欲を満たすため」の方が理由としては大部分を占める傾向があります。

 

回避型を克服する方法5選

回避型の自覚

回避型であることの自覚をする事が大切です。感情のままに行動をする事で、後になって後悔をしてしまう事がある様に「回避型」の特性を理解した上で、行動することで後悔しない行動を取ることができます。

 

安心を与える

回避型の人は、恋人に対して一定の距離感を保ちたいので、親密になりすぎないように行動します。そのせいで、恋人は不安定になりやすくなり喧嘩や破局の可能性も高まってしまいます。なので恋人に対して愛情を伝え安心感を与える意識こそが重要になります。

 

安定型と交際

回避型の人は、安定型の人と付き合うことで不安定な性格を克服することができるのです。今付き合っている人と別れろと言う話ではありませんが、回避型と不安型は、恋人関係になりやすいのですが互いの相性から追って追われるを繰り返す辛い恋愛になってしまいがちです。

 

ですが、安定型は「不安型にも回避型」両方と付き合っても上手く関係性を築き徐々に2人に合った適切な距離感で交際ができる可能性が高くなるんですね。回避型同士は、回避し合うので親密になりにくく恋人関係に発展しにくいです。

 

恋人の長所をたくさん見つける

恋人と交際していても、短所ばかりに目がいってしまう場合には、回避型の特性として親密になりすぎない様に防衛本能として「長所よりも短所に目がいく」様にプログラムされているのです。

 

なので、短所は誰もがあることなので、「その短所が長所にもなっていないのか」「他のどんな長所を持っているのか」と相手との長所をどんどん見つけていく意識をしていくことでより親密な関係性を築くことができます。

 

後悔をしない

恋人と別れ後になってから「どうして別れたんだろう。今思えば素敵な人だったな」と後悔をし続けてしまう回避型の特性があります。また、「元恋人の短所よりも長所」を思い出し過去を美化させてしまうのです。

 

新たな恋人ができても親密になりすぎない様に防衛本能として過去が良かった物として捉えやすいのですが、今現在付き合っている恋人がいるのなら後悔をやめて、今の恋人の長所をたくさん探してあげましょう。

 

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